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第一線で活躍するデザイナーが、試行錯誤をしながら印刷とグラフィックの新たな関係を見出していく「GRAPHIC TRIAL」。凸版印刷が主催する同企画は今年で5年目を迎え、「紙好き」「印刷好き」の方には必見の展覧会です。 [2009年のレポート:展覧会 / トークショー]
グラフィックデザイナーと「印刷」は非常に密接な関係にあります。印刷物を作る際、「経験」と「知識」から自分の思い描く仕上がりになるように入稿条件を選択します。しかし、刷り上りが予想とかけ離れ、予算と時間があるならもう一度やり直したいと思った経験が、グラフィックに携わる方なら一度はあるのではないでしょうか。納得のいくまでトライアルを行い、思い描く印刷と紙の関係性を追求出来るGRAPHIC TRIALは、グラフィックデザイナーにとっては心強い企画です。
今年の参加クリエイターは、新村則人(新村デザイン事務所)、菊地敦己(ブルーマーク)、福岡南央子(ドラフト)、仲野昌晴(凸版印刷)の4名です。グラフィックデザイン界を牽引するアートディレクター(以下AD)がどのようなトライアルに取り組むか、毎年大きな見どころとなっています。作品の面白さだけでも見応えがありますが、この企画の面白さは、トライアルの過程が事細かに展示されている点です。最終完成物であるポスターの他に、トライアルの過程の制作物を実際に手にとって確認できるため、印刷物を構成する重要な要素である“触感”を感じとれます。
会期中には、今年参加のADと以前に参加経験のあるADのトークセッションも開催され、それぞれのADによる“デザインと印刷への視点”論が繰り広げられました。
この企画のキーになるのは、ADのパートナーとなるプリンティングディレクター(以下PD)の存在です。表舞台にあまり出てくることのないPDですが、素晴らしい印刷物の背景には必ず優秀なPDがいます。PDとADの関係性はかなり深いものがあります。菊地敦己のPDを努めた森岩麻衣子は、今回の仕事について以下のように述べています。「PDとして出来ることは何なのか。ADの提示に対し思いつく限り取材をし、材料を集めて実験・検証をしたうえで出来るだけ多くのネタを差し出すことだと考えました。例えるなら、料理人が思いきり腕をふるえるように、たっぷりと材料をそろえて下ごしらえをしておくという仕事です。」ADの要求するイメージにどれだけ近づけることが出来るのか、あるいは予想以上の成果が生まれる可能性も、PDのスキルに掛かっているといっても過言ではありません。
では、4名のトライアルを順を追って見ていきましょう。
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【1】今年で5年目を迎えたGRAPHIC TRIAL。会場は印刷博物館1F「P&Pギャラリー」(飯田橋)
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【2】実際に手に取りながら、印刷物のディティールを確認できる
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【3】6月17日には、今年参加の菊地敦己(写真左)と2007年参加の服部一成(写真右)のトークセッションが開催。
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