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 ウェブスカイドア 現代篇
 



[ 略歴 ]
1933
  長野県長野市生まれ
1956
  東京芸術大学美術学部絵画科日本画卒業
1961
  渡米 ニューヨークで作家活動( ─ 69)


[ 個展 ]
1958
  美松書房画廊(東京)
1959
  村松画廊(東京)
1960
  森永製菓銀座店内(東京)
1966
  リリー・ダシエギャラリー(ニューヨーク)
1971
  夢土画廊(東京)
1974
  アメリカン・センター(東京)
1975
  かねこ・あーとぎゃらりー(東京)
現代芸術研究室(東京)
1977
  洋協アートホール(夢土画廊企画 東京)
1980
  康画廊(東京)
1984
  アキラ イケダ ギャラリー(87、東京)
1986
  信天画廊(東京)
1990
  ヒノギャラリー(91、92、93、95、97、東京)
ヒルサイド ギャラリー+アートフロントギャラリー(東京)
1995
  ギャラリー・1(東京)
和光大学ぱいでいあ(東京)
2003
  神奈川県民ホールギャラリー(横浜)


[ 設置作品 ]
1983
  Line up VI(東京都立府中病院)
1990
  Line up(清水建設本社 東京)
1994
  平面作品4点(大日本インキ第三ディックビル 東京)


[ 主なグループ展 ]
1965
  新しい日本の絵画と彫刻展(ニューヨーク近代美術館 1967までアメリカを巡回)
1967
  ローランド・ギブソンファンデーション(ニューイングランド地方の大学巡回展)
1975
  (現代芸術研究室 1977まで数回参加)
東京展(東京都美術館)
1978
  現代日本の20人(伊勢丹 東京・立川)
1988
  辻耕治Live(佐賀町エキジビットスペース 東京)
1987
  わが国の現代絵画?前衛の視点から(熊本県立美術館)
1989
  構築と解体のヴィジョン(熊本県立美術館)
1990
  アメリカに渡った美術家達(長野県信濃美術館)
1991
  現代作家シリーズ(神奈川県民ホールギャラリー)

Black on RED V (of Symmetry)
2002

Horizontal Crash I
2001

Horizontal Crash II
2002

Requiem if Green
2002

神奈川県民ホールギャラリーでの展示
2003年3月

神奈川県民ホールギャラリーでの展示
2003年3月

神奈川県民ホールギャラリーでの展示
2003年3月
 
楠本正明

2003年に70歳になった楠本正明は、元気だ。どんな描き方であれ3メートルもあるキャンバスと格闘するにはまず体力がいる。楠本は3メートル、5メートルといった大作を手掛けてきた。もちろん、完成作は1年に数点がいいところだ。
楠本の抽象絵画は印刷やこうした画面からはいくばくかもリアリティーがつかめない。現代のメディア時代には彼の作品が似合わないといわれる点だ。
楠本は、60年代のアメリカ美術の洗礼を受け、変型キャンバスの作品を手掛けてきた。80年代半ばからは、矩形の画面に何十、何百回と絵具を薄く重ね、モノクロームの画面のなかにあえかな形が見える絵画を描いてきた。見えるというよりも、感じるといったほうがいいだろう。作品の前に立つのでなく、歩くことで見えてくるもの、それは視覚を通して感じるある漠然とした快感である。描いてあるものが風景や人物でなくただの色面だから、ことばはそこではほとんど跳ね返される。彼の作品は「ただの」この切りつめられた要素のみが持つ快感に辿り着こうとしている。そのような境地に向かっている楠本の仕事はおおよそ商業的な面からすると扱いにくいといえる。
つまりは流行とかに縁がない。観客からすればもう少しサービスが欲しいといいたくなる。楠本はここに掲載した作品のようなシリーズをもう20年以上描いてきた。緑、赤、黒、黄、グレー、色の要素を拾っても非常に限られたものである。このストイックなまでの孤独な仕事に彼を駆り立てるものは何か。それこそが、今の時代にあってロマンチックなまでに純粋なるものを追求する作家の生そのものなのだ。

〜 三上豊/和光大学教授


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